
体質的にそれほど肥満ではない人でも、メタボリックシンドロームに近いと言われることがあります。
肥満とは、身長を考慮しても体重が増えすぎている状態のことですが、肥満だからといって必ずしもメタボリックシンドロームになっているわけではありません。
体重を身長の2乗で割った数値をBMIといい、BMIが25以上で腹囲が85cm以上、女性では90cm以上の人を肥満と定義しています。
メタボリックシンドロームと肥満を同一視する人もいるようですが、両者は定義も内容も異なります。
今は病気になっていなくても、メタボリックシンドロームになると将来の生活の中で病気になるリスクが高まるので、病気が悪化する前に何とかしたいものです。
メタボリックシンドロームの問題点は、様々な体調不良を起こしやすくなることです。
心筋梗塞、脳梗塞、高血圧、糖尿病のリスクを高めると位置づけられています。
血圧、血糖値、血中脂質が高すぎる、内臓脂肪型肥満の2つの条件を満たすとメタボリックシンドロームと判断されます。
肥満には皮下脂肪型と内臓脂肪型があり、皮下脂肪型肥満の人はメタボリックシンドロームとはみなされません。
もちろん、皮下脂肪型肥満でも高血糖や高血圧を引き起こす可能性がありますので、改善が必要です。
近年のメタボリックシンドローム対策では、運動療法や食生活の改善が重視されています。
不必要なカロリーが体内に留まらないようにして体脂肪率を下げることで、動脈硬化を起こしたり発症したりしないようにすることを目的としています。
病気になりやすい人の中で、病気になるリスクを減らすことで、医療費を下げようというのが政府の意図だったのではないかと思います。
健康保険に加入している人は、40歳から毎年健康診断を受けることが義務づけられていますので、必ずチェックするようにしましょう。